夏コミケ感謝!と解説と次回予告
家名です。お元気ですか。
夏コミケでスペースに来てくださった皆様、暑い中本当にありがとうございました。
楽しみにしてくださっている皆様に応えるためにも、一層よいものを作るべく精進いたします。
会えなかった人には申し訳ないです。途中で東館までお買い物に行こうとしたら、帰りの道が人の壁で埋まっていましてですね、しばらく喫茶店でやりすごしたりしたのです。
戦利品の本だけを持って砂漠に放り出されて一瞬サバイバルを体験しました。皆さんもお気をつけくださいませ(って終わってますケド・・・)。
コミケでは結果的に同時三冊という変則発行になってしまったことも申し訳ないです。
もしかすると(平沢忍法帖の)1、2巻見たこと無いのに3巻だけ買われた方がいたら申し訳ないです。
あるいはどれを持ってるかわからず重複して買われた方がいたら申し訳ないです。
※これ以降の文章にはネタバレが含まれます。
夏コミケでスペースに来てくださった皆様、暑い中本当にありがとうございました。
楽しみにしてくださっている皆様に応えるためにも、一層よいものを作るべく精進いたします。
会えなかった人には申し訳ないです。途中で東館までお買い物に行こうとしたら、帰りの道が人の壁で埋まっていましてですね、しばらく喫茶店でやりすごしたりしたのです。
戦利品の本だけを持って砂漠に放り出されて一瞬サバイバルを体験しました。皆さんもお気をつけくださいませ(って終わってますケド・・・)。
コミケでは結果的に同時三冊という変則発行になってしまったことも申し訳ないです。
もしかすると(平沢忍法帖の)1、2巻見たこと無いのに3巻だけ買われた方がいたら申し訳ないです。
あるいはどれを持ってるかわからず重複して買われた方がいたら申し訳ないです。
※これ以降の文章にはネタバレが含まれます。
解説「平沢忍法帖 ロンドン・アイの死闘の巻」
そして、本を出しちまってから何を言っても言い訳にしかならないことを承知しつつ、今回も新刊『平沢忍法帖 ロンドン・アイの死闘の巻』蛇足解説!
作風について…、いつもはなるべく暗くならないように心がけてます。説明ではなく絵や展開でわからせる、というのが理想なのですが、今回はやっぱりモノローグ長かったですね。
1巻ではギャグネタにすぎなかった憂のお姉ちゃん好きを、ここまでシリアスに描こうとしたのは、ひとつはけいおん!の設定からだいぶ外れた忍者ものであったこと、そして、憂を描くうえで一度はその「願い」をかなえてあげたいジャン!というのがあったと思います。展開としては2巻の梓の「返り討ち」が転換点ですね。ライバルとしての梓を意識することで、憂はお姉ちゃんへの自分の思いが何であるかを認めなければいけなくなるのです。
早い話が、よくネタにされてる憂対梓の“ヤンデレ”バトルというのを、矛盾がないようにすごく丁寧に描いたらどうなるか、という試みであったと思います。
そして梓に圧倒的アドバンテージを与えてしまう憂の“姉妹”という縛り。憂自身も姉への思いは幼児性の依存感情だと思い込んで諦めようとする(という解釈の二次創作がほとんどだと思う)ので、今回はどうしてもかなえてあげたかったのです。
それはやはり社会通念的に認められないというのが大きな壁だと思います。最後に梓が「困った時は助けるからね!」と言うのは、これから待ち受けている幾多の困難を示唆しているのです。たとえば両親を説得できるのか?とか…そこまで踏み込んだ書き方はできなかったのですが。
でもこの問題は「普通じゃない」「シスコンかっこ悪い」とかそんな言葉で片付けてほしくなかったのです。年頃を迎えれば誰もが“性”というものの不可解さを実感すると思うのです。どうして私はこの人に魅かれてしまうのだろう、とは、特に成就し難い恋につきまとう悩みであると思います。正解なんて無くって、自分で答えを出さなければならないし、その答えに責任を持たなければいけない。でも、本当に真摯に、自分と相手と向き合って出した答えならば、深い共感を生んで味方をつくると思うのです。
最後辺りで唯が告白する「えっちなことするつもりだったんだ」というセリフには特に思い入れがあります。それは憂が誰にも言えず一人で長いこと悩んできた苦しみを終わらせるものでした。唯は憂のわがままに合わせてるんじゃない、むしろ唯のほうからアプローチするぐらいに憂のことを欲していたわけで。こんなふうに、「わたしのほうがえっちだよ」みたいに応えてくれる人はすごく魅力的、って言うか殺し文句だよそれ(爆)、って個人的にも思うわけでした。
<他にも説明足りないなーと思う部分は多々あるのですが、あえて付け足すと…>
「楽しいは楽しいだよ」(一期8話より)
いきなり出て来る唯のセリフですが、いったいこれのどこに憂は感動するのかさっぱりわかりませんね。憂はこの直前に唯に「(軽音部が)楽しいって?」って聞いて、その答えがこれなのですが、憂は「~のために役立つから」みたいな、大人を説得させるような合理的な理由をいつも探しているのだと思います。でも、ありのままを受け入れ、楽しさを味わっているお姉ちゃんの姿に、自分にはないタイプの叡智を感じ取ったのだと思います。
「あずにゃんはあずにゃんだよ」(二期16話より)
一期に比べるとだいぶ有意義そうなことを言うようになった唯先輩ですw ちょうど梓は過去の自分こそ本来の自分ではなかったかと思いカムバックしようともがいていたのですが、その時にこの言葉をかけられることで吹っ切れるのです。過去の自分と今の自分は違うけれどもどっちもいいんだ、変化していくことを受け入れたらいいんだ、ということだと思います。この言葉で自分を肯定してもらった梓は、憂のおねえちゃん好きについても、それは憂自身のかけがえのない一部だという意味を込めて、あの言葉を告げるのです(詳しくは平沢忍法帖2巻参照!)。
<次回予告!>
長くなりましたが、最後に。
冬コミケ申し込みました。三日目男性向けです(大晦日!)。

「平沢忍法帖」、お話としてはこれで完結ですが、同じ世界で起こった話ということで、「外伝」になります。
姉妹つながりになっちゃいますが(爆)、斉藤菫を主人公に忍者ものを書く予定です。こっちはちゃんと仕える君主がいる忍びですから、より雰囲気が出ると思います。
まだ軽音部とは出会ってない菫ですが、ムギの話はいつも軽音部のことばかりなので、深い畏敬を持ってその名を聞くのでした。
「お姉ちゃんの大切なものを、私も守りたい・・・。」
これが菫の行動を貫くモチベーションになります。
また、今回はロンドン旅行を別の角度から見た話になります。ムギからの指令で、“あるもの”を運ぶために菫が奮闘します(バレバレ?w)
そして、「平沢忍法帖」があの世界でどういう位置づけにあるかを示す補完的な内容にもなるかもです。ご期待いただければ幸いです。
そして、本を出しちまってから何を言っても言い訳にしかならないことを承知しつつ、今回も新刊『平沢忍法帖 ロンドン・アイの死闘の巻』蛇足解説!
作風について…、いつもはなるべく暗くならないように心がけてます。説明ではなく絵や展開でわからせる、というのが理想なのですが、今回はやっぱりモノローグ長かったですね。
1巻ではギャグネタにすぎなかった憂のお姉ちゃん好きを、ここまでシリアスに描こうとしたのは、ひとつはけいおん!の設定からだいぶ外れた忍者ものであったこと、そして、憂を描くうえで一度はその「願い」をかなえてあげたいジャン!というのがあったと思います。展開としては2巻の梓の「返り討ち」が転換点ですね。ライバルとしての梓を意識することで、憂はお姉ちゃんへの自分の思いが何であるかを認めなければいけなくなるのです。
早い話が、よくネタにされてる憂対梓の“ヤンデレ”バトルというのを、矛盾がないようにすごく丁寧に描いたらどうなるか、という試みであったと思います。
そして梓に圧倒的アドバンテージを与えてしまう憂の“姉妹”という縛り。憂自身も姉への思いは幼児性の依存感情だと思い込んで諦めようとする(という解釈の二次創作がほとんどだと思う)ので、今回はどうしてもかなえてあげたかったのです。
それはやはり社会通念的に認められないというのが大きな壁だと思います。最後に梓が「困った時は助けるからね!」と言うのは、これから待ち受けている幾多の困難を示唆しているのです。たとえば両親を説得できるのか?とか…そこまで踏み込んだ書き方はできなかったのですが。
でもこの問題は「普通じゃない」「シスコンかっこ悪い」とかそんな言葉で片付けてほしくなかったのです。年頃を迎えれば誰もが“性”というものの不可解さを実感すると思うのです。どうして私はこの人に魅かれてしまうのだろう、とは、特に成就し難い恋につきまとう悩みであると思います。正解なんて無くって、自分で答えを出さなければならないし、その答えに責任を持たなければいけない。でも、本当に真摯に、自分と相手と向き合って出した答えならば、深い共感を生んで味方をつくると思うのです。
最後辺りで唯が告白する「えっちなことするつもりだったんだ」というセリフには特に思い入れがあります。それは憂が誰にも言えず一人で長いこと悩んできた苦しみを終わらせるものでした。唯は憂のわがままに合わせてるんじゃない、むしろ唯のほうからアプローチするぐらいに憂のことを欲していたわけで。こんなふうに、「わたしのほうがえっちだよ」みたいに応えてくれる人はすごく魅力的、って言うか殺し文句だよそれ(爆)、って個人的にも思うわけでした。
<他にも説明足りないなーと思う部分は多々あるのですが、あえて付け足すと…>
「楽しいは楽しいだよ」(一期8話より)
いきなり出て来る唯のセリフですが、いったいこれのどこに憂は感動するのかさっぱりわかりませんね。憂はこの直前に唯に「(軽音部が)楽しいって?」って聞いて、その答えがこれなのですが、憂は「~のために役立つから」みたいな、大人を説得させるような合理的な理由をいつも探しているのだと思います。でも、ありのままを受け入れ、楽しさを味わっているお姉ちゃんの姿に、自分にはないタイプの叡智を感じ取ったのだと思います。
「あずにゃんはあずにゃんだよ」(二期16話より)
一期に比べるとだいぶ有意義そうなことを言うようになった唯先輩ですw ちょうど梓は過去の自分こそ本来の自分ではなかったかと思いカムバックしようともがいていたのですが、その時にこの言葉をかけられることで吹っ切れるのです。過去の自分と今の自分は違うけれどもどっちもいいんだ、変化していくことを受け入れたらいいんだ、ということだと思います。この言葉で自分を肯定してもらった梓は、憂のおねえちゃん好きについても、それは憂自身のかけがえのない一部だという意味を込めて、あの言葉を告げるのです(詳しくは平沢忍法帖2巻参照!)。
<次回予告!>
長くなりましたが、最後に。
冬コミケ申し込みました。三日目男性向けです(大晦日!)。

「平沢忍法帖」、お話としてはこれで完結ですが、同じ世界で起こった話ということで、「外伝」になります。
姉妹つながりになっちゃいますが(爆)、斉藤菫を主人公に忍者ものを書く予定です。こっちはちゃんと仕える君主がいる忍びですから、より雰囲気が出ると思います。
まだ軽音部とは出会ってない菫ですが、ムギの話はいつも軽音部のことばかりなので、深い畏敬を持ってその名を聞くのでした。
「お姉ちゃんの大切なものを、私も守りたい・・・。」
これが菫の行動を貫くモチベーションになります。
また、今回はロンドン旅行を別の角度から見た話になります。ムギからの指令で、“あるもの”を運ぶために菫が奮闘します(バレバレ?w)
そして、「平沢忍法帖」があの世界でどういう位置づけにあるかを示す補完的な内容にもなるかもです。ご期待いただければ幸いです。
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テーマ : コミケ・他同人誌イベント
ジャンル : アニメ・コミック