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新刊『平沢忍法帖 巻之二 平沢姉妹影分身の巻』あとがき

この記事は本編のねたバレを含みます。

でもどんな内容か調べた上で読む、という人もおられると思いますので、家名としては読んでほしいです。

すいません・・・言い訳ばかりになってしまいますが、本を作っている頃は(いつもそんなんですが)忙しくて焦ってて、一種の記憶喪失になっているのです。
ようやく、今、戻ってきた(どこから?)感じなので、
本のほうに載せられなかったことを、ここに記しておきたいと思います。

①タイトルの「影分身」について・・・

忍術のソースは主に白土マンガだったりしますが、最も適当なタイトルは何か悩んだあげくこうなりました。

問題は、「ひとりでも分身の術と言えるのか」ということだと思いますが・・・

似たような術を並べるとこうなります。
(うろおぼえで書いてるので異論多数と思います・・・)

イ.分身の術……基本的に一人で行う。一人で素早く場所を変えて出現し、何人もいるように見せる目くらまし。(応用)途中から複数になると「本当に分裂した」感が出て恐怖が倍増する。

ロ.影分身の術……こっちは分身の術の逆で、複数人が同じ姿をして一人しかいないように見せる。疲れたり傷ついたりしても別の人と交代して絶え間なく攻撃を続け、相手の疲労を誘うという作戦。

ハ.身代わり……動物や丸太などを用意し、自分がやられたように見せかけて一瞬の隙を突くための囮。

ニ.影武者……忍術に限らず、そっくりさんを立てて「本物」を護ること。

というわけで・・・
そう、今回は運用の仕方で言うとニ.の「影武者」なんですよね。
でもそれ忍術と違うし、サブタイトルが「影武者!」ってシンプルな感じになるので、
あえてロ.の「影分身の術」のほうを選ばせてもらいました。
普段は平沢姉妹が二人で運用していた、という前提ですw


②憂の「好き」について

こういう話は野暮なのですが、あえて・・・

以前、『どーしちゃったの?お姉ちゃん!』のあとがきで、憂は唯に対して恋愛感情は抱いていない・・・みたいなことをのたまいましたが、
今回はあえて持論をひっくり返しました。

憂にはパンドラの箱を開けてもらいました。

お姉ちゃんへの、自分の思いに気づいてしまうのです。

そして憂は、社会的に許されないことであることを充分わかっているので、自分の思いを押さえ込もうとして、(自分を納得させるために)他の人に自分の思いを継いでもらおうとするのです。

でも、それだって実現するはずがありません。

そこで憂は本来の願いの前に立たされます。

お姉ちゃんと結ばれたいという、

憂の願いは、やっぱりかなわないかもしれません。

それでも、「願う」ことは悪くないのだと、そう言ってくれる人が、少なくともこの世に二人、いるのです。

ひとりは、お姉ちゃんその人。唯ならそういうことはこだわりなく受け入れてくれるでしょう。

そして、もう一人は・・・それは、本のほうで、ご確認ください。


性(の指向性)というものは、本当にとらえどころのないものではあるけれど、

ときにみにくくゆがんで見えてしまうものだけれど、

それでも、「わがまま」でもなく、「病気」でもなく、自分自身を構成する大切な一部として、それを受け入れていいんだよ、って

「あなたらしさを恥じることはないんだよ」と伝えてあげたくて、

そんな思いで書かせていただきました。


とりとめのない駄文におつき合いいただき、ありがとうございました。

こんな私ですがこれからもよろしくお願いします。
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テーマ : けいおん!
ジャンル : アニメ・コミック

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