今起きていること、私が言いたいこと
既に全国ニュースで報道されているので、その説明は省略します。
けいおん聖地で窃盗 少年逮捕
犯人は窃盗の常習犯で、けいおんとは何の関係もない事柄で、犯罪を繰り返している。
しかしマスメディアによって報道されているのはどれも「けいおんファンによる犯行」というものだ。
犯罪者がたまたま好きになったものが、それによって犯罪が起きたかのように、まるで諸悪の根源でもあるかのようにクローズアップされる。おそらく話題作り、視聴率稼ぎのためだろう。
「窃盗事件」としては一応の片はついたが、彼らがもたらしたものは金銭的、物質的被害にとどまらない。
いくら良識あるファンが、「本当にけいおん!を見ているなら、あの一生懸命バイトしてギターを買おうとしている姿や、雨の日にずぶ濡れになってギターを守っている姿を見ているなら、あの作品から他人のことを思いやる優しさを学んでいるなら、こんな犯罪を犯すわけがない」と言ってみたところで(私も何度でもそう言いたいのだが)、
にもかかわらず、歴史に記されるのは「けいおんファンによる窃盗事件」という言葉なのである。
犯人は「アニメファン」「けいおんファン」への偏見というものを作り出すことに成功したわけだ。
あの事件の後、どうしても言いたいことがあって私は『おばあちゃんの戦争』を書いた。
唯のお隣のおばあちゃんたちが、戦時中に校舎のうさぎとかめを「供出」から守ろうとしたこと。
それはまったく架空の話なのだけれども、着想には、今から10年前、豊郷の住民たちが旧校舎取り壊しに反対して闘ったという事実がある。しかし私はその時の空気はわからないし、これも想像の域を出ない。
ただ、命をかけて、人生をかけて何かを守るということはとても美しいと思い、そんな生き方ができたらいいな、と思ったのだ。
この話の中での「ゆい」(過去の時代の別人)は、鉛でできた重いうさぎとかめを抱えて、特高警察から逃げる。
そんなものを持っていたら追いつかれるから、置いて行けと「りつ」(名前が違うが実は一文字さん)は言う。
だけど「ゆい」は、これはこの学校の本当に大切なものだからと、重さも危険も顧みずに守ろうとするのだ。

あなたたちがけいおん!ファンなら、どこかでこれを見る機会があるだろうか。
そう、これは、あなたたちに当てつけて書いた。
盗んだギターをあっさり田んぼに捨てたのは、重くて足手まといになるから、ただそんな理由で、盗んだり捨てたりしたんじゃないのか。
ぬいぐるみはただ軽くて運びやすいから持っていただけじゃないのか。
そんな風に、楽なほうだけを選んで、むなしい生き方をして来たんじゃないのか。
本物ってやつを、何も知らないまま。
そういうわけで私は、彼らを同好の士として扱う気にはとてもなれない。
それよりも心にかけているのは、けいおん!で町おこしをしようとがんばって来た豊郷の人たち、協力して来た人たちのことだ。
あなたたちがくれた信頼や献身は決して間違っていなかった、と私は声を大にして言いたい。

3コマ目の「ゆい」のセリフはこういう思いを込めて書いた。
「アニメファンの人にいっぱい来てもらって、見てもらおうよ、この学校を!
みんなきっと豊郷が好きになるよ!!」
けいおん聖地で窃盗 少年逮捕
犯人は窃盗の常習犯で、けいおんとは何の関係もない事柄で、犯罪を繰り返している。
しかしマスメディアによって報道されているのはどれも「けいおんファンによる犯行」というものだ。
犯罪者がたまたま好きになったものが、それによって犯罪が起きたかのように、まるで諸悪の根源でもあるかのようにクローズアップされる。おそらく話題作り、視聴率稼ぎのためだろう。
「窃盗事件」としては一応の片はついたが、彼らがもたらしたものは金銭的、物質的被害にとどまらない。
いくら良識あるファンが、「本当にけいおん!を見ているなら、あの一生懸命バイトしてギターを買おうとしている姿や、雨の日にずぶ濡れになってギターを守っている姿を見ているなら、あの作品から他人のことを思いやる優しさを学んでいるなら、こんな犯罪を犯すわけがない」と言ってみたところで(私も何度でもそう言いたいのだが)、
にもかかわらず、歴史に記されるのは「けいおんファンによる窃盗事件」という言葉なのである。
犯人は「アニメファン」「けいおんファン」への偏見というものを作り出すことに成功したわけだ。
あの事件の後、どうしても言いたいことがあって私は『おばあちゃんの戦争』を書いた。
唯のお隣のおばあちゃんたちが、戦時中に校舎のうさぎとかめを「供出」から守ろうとしたこと。
それはまったく架空の話なのだけれども、着想には、今から10年前、豊郷の住民たちが旧校舎取り壊しに反対して闘ったという事実がある。しかし私はその時の空気はわからないし、これも想像の域を出ない。
ただ、命をかけて、人生をかけて何かを守るということはとても美しいと思い、そんな生き方ができたらいいな、と思ったのだ。
この話の中での「ゆい」(過去の時代の別人)は、鉛でできた重いうさぎとかめを抱えて、特高警察から逃げる。
そんなものを持っていたら追いつかれるから、置いて行けと「りつ」(名前が違うが実は一文字さん)は言う。
だけど「ゆい」は、これはこの学校の本当に大切なものだからと、重さも危険も顧みずに守ろうとするのだ。

あなたたちがけいおん!ファンなら、どこかでこれを見る機会があるだろうか。
そう、これは、あなたたちに当てつけて書いた。
盗んだギターをあっさり田んぼに捨てたのは、重くて足手まといになるから、ただそんな理由で、盗んだり捨てたりしたんじゃないのか。
ぬいぐるみはただ軽くて運びやすいから持っていただけじゃないのか。
そんな風に、楽なほうだけを選んで、むなしい生き方をして来たんじゃないのか。
本物ってやつを、何も知らないまま。
そういうわけで私は、彼らを同好の士として扱う気にはとてもなれない。
それよりも心にかけているのは、けいおん!で町おこしをしようとがんばって来た豊郷の人たち、協力して来た人たちのことだ。
あなたたちがくれた信頼や献身は決して間違っていなかった、と私は声を大にして言いたい。

3コマ目の「ゆい」のセリフはこういう思いを込めて書いた。
「アニメファンの人にいっぱい来てもらって、見てもらおうよ、この学校を!
みんなきっと豊郷が好きになるよ!!」
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